マー君３億、高卒６年目比較で年収100倍

”マー君が史上最年少タイで３億円プレーヤーに仲間入りした。楽天田中将大投手（２３）が２６日、仙台市内の球団事務所で、推定年俸１億円アップの３億円プラス出来高で更改した。年俸とは別に数千万円のタイトル料も手にしたとみられる。６年目、２４歳シーズンでの３億円到達は日本ハム・ダルビッシュに続く２人目。沢村賞にふさわしい評価を受けた。球団には裏方スタッフの増員を要望。みんなの力を集め、来季こそ「リーグ優勝＆日本一」を目指す。

　マウンドとは違い、あどけなかった。交渉は３０分ほどで終了。田中は「普通にポンッと押しました」と、統一契約書に判を押すジェスチャーを交え再現した。「（契約更改は）何回やっても緊張しますね」と目尻を下げた。史上最速タイの３億円到達。そんな仰々しさはみじんもない、普通の２３歳の感想だった。

　ダルビッシュに並ぶ最高評価を真っすぐ受け止めた。１年目１５００万円に始まり、来季６年目でここまで来た。尊敬する先輩と同じような上昇カーブを描くが「順調に上がってきているとは思いますが。深く思うことはないです。額が大きくなれば、働かなければ酷評されて当たり前。また認めてもらえるよう頑張るだけ」と気負いない。

　年俸の話題より、熱を込めたことがあった。東日本大震災で開幕が危ぶまれたシーズン。遠征先で何度も募金箱を持ち、約１カ月ぶりに仙台に戻った４月上旬には宮城・東松島を訪れた。先々で出会った人たちを忘れない。「いろんな人と触れ合って。人の力はすごいなと。人って、支え合っている。僕たちにできることは何かないかと訪問したけど、逆に元気をいただいて。人って、本当にすごい」と繰り返した。

　グラウンドを離れたところで人の力を感じたが、チームもまた、多くの人の力で成り立っている。１人の力では上には行けない。更改交渉の席で、球団にブルペン捕手やトレーナーの増員を要望した。「もう少し効率よく練習できるために。もちろん急には増やせないけど、徐々にできればいい。（人手が足りないと）若い選手も思っているだろうから」と、２３歳はチーム全体を思い巡らした。

　最高の数字を残したが、心残りはある。「個人的にはキャリアハイ（自己最高）の成績で良かった。でも本当に良いシーズンとはチームと個人、２つの成績がそろわないと。心の底から喜べません。自分は１年ローテを守る。チームはリーグ優勝、日本一」と明かした。会見場の去り際、詰め掛けた多くの報道陣に「１年、ありがとうございました。良いお年を」と言った。来年も「田中の力」を出し切って、本当に良い年にする。丁寧に頭を下げる姿に決意をこめた。【古川真弥】

　▼来季６年目、２４歳になる楽天田中が３億円で契約更改。２０代で３億円到達は１３人目。田中の２４歳は１０年ダルビッシュ（日本ハム）に並ぶ史上最年少。年数でも６年目は０４年上原（巨人）、ダルビッシュに並び３人目の最速タイ。楽天選手の年俸３億円は球団最高タイで、岩隈（０９～１１年３億円）に次ぐ２人目。

　◆２４歳の年収事情　厚生労働省の昨年度の統計によると、高卒６年目の２４歳男性の平均年収（残業代含まず）は約３０２万７００円で、大卒２年目の２４歳男性は約３２８万３５００円。また、リクルートワークス研究所が約１万人の労働者を対象にした調査によると、昨年度、１８～２４歳で年収が１２００万円を超えているのは全体の約０・２％で、２５～２９歳でも約０・２％。３０歳未満の労働者で年収１２００万円以上は１０００人に２人程度しかいなかった。”


http://www.nikkansports.com/baseball/news/p-bb-tp1-20111227-881790.html


マー君すごいです！！