30歳独身女性に必要なのは…

30代前後の女性の悩みはつきないが、なかでもお金の問題は人になかなか言えないから、余計にシビアな問題。今回はファイナンシャルプランナーの大竹のり子さんに、質問をぶつけてみた。「もし生涯独身だったらいくらかかる？」

先生はまず、「結婚するより独身が不利ということはありません」ときっぱり。それから、「独身の場合も、ライフプランのカギになってくるのは、老後への備えです」と話す。「最低限必要なのは、定年後の生活費2000万円と家と医療保険。この三本柱をまず確保しましょう。」

将来を計画的に考えるしっかり者のAさんを例に、彼女が今やるべきことと、それによってもたらされた未来をシミュレーションしてみよう。
＊　＊　＊

【現在】老後のための2000万円を貯蓄するために、まず必要なのが安定した収入源=仕事と思ったAさん。60歳まで働き続けられる環境をどうやってつくるか。真剣に考えた結果、マネープランと同時に、キャリアアップのため、戦略的に資格取得やスキルを磨くことを始める。

【未来】スキルアップしながら働き続けたおかげで、Aさんは定年後も会社で働けることに。現役時に賃貸生活で節約して貯めた貯蓄から、老後の生活費を除いたお金で、60歳で新築マンションをキャッシュで一括購入。貯蓄と介護＆医療保険もバッチリなので、第2の人生も楽しみ。

家は若いうちに購入してもよいが、先生のアドバイスは「ローンは60歳で完済」が条件。また、医療保険だけでなく、介護保険も視野に入れることが不可欠だという。「元気で長生きできたらよいのですが、実際には70歳以上の6.2％、80歳以上の27.8％、85歳以上の56.9％が公的な要介護認定を受けているのが現状」（大竹先生）。そのため、自己負担額は月に平均で3万～4万円になるそうで、「その備えとしては、民間の介護保険が有効」と先生は言う。

先のことは誰にもわからないが、備えあれば憂いなし。具体的にイメージし、準備することが大切なようだ。


2000万貯めて、家まで持つのはそうとう大変ではないでしょうか？